住宅の屋根はどのようにメンテナンスをすればよいのかご存知ですか？雨や紫外線などの影響を一番受けやすい部分ですが、普段から気にしている人はとても少ないようです。じつは、屋根の表面が問題がなくても、もっと内部のほうで劣化が進んでいることもあります。放っておくと雨漏りやカビによる侵食などが起こり、安全に暮らすことができなくなってしまいます。

今回は、住宅屋根のメンテナンスに適したタイミングと、ついつい見落としがちなポイントをご紹介したいと思います。目的に合った屋根工事の施工方法も合わせてご参考ください。

住宅屋根のメンテナンスに適切なタイミングはあるの？

住宅屋根のメンテナンスのタイミングは、次のような劣化症状がみられるときや、屋根材ごとに決められている寿命をむかえたときにおこないましょう。

屋根塗装の色褪せや塗膜の剥がれがあるとき

屋根塗装の塗膜は、紫外線などによって少しずつ劣化が進みます。色褪せや変色など本来の色と異なる場合には、撥水・防水機能が低くなっていると考えられます。また、塗膜の剥がれが見られる場合には、その部分から雨が浸み込んでしまいます。カビの発生や害虫の侵入など、大きなトラブルになることもあります。

屋根材自体の耐用年数をむかえたとき

住宅の屋根材には、使用している種類によって耐用年数が決められています。一般的な屋根材の寿命をまとめましたのでご参考ください。

【普及率No.1スレート屋根】15～25年

近年の新築で多く使用されているのが化粧スレート屋根です。耐用年数があまり長くないのは、薄く軽く加工されているため屋根の位置がズレて割れたり欠けやすいからです。また、色褪せが起こりやすいことや水分を含みやすい特徴があるので、7～8年ごとに塗装のメンテナンスも必要です。

【金属製でスタイリッシュなガルバリウム屋根】20～30年

スタイリッシュで個性的な屋根に仕上がるガルバリウム屋根は、近年人気がある屋根材です。金属でできているため耐久性が高いことが特徴です。

【耐久性バツグン日本瓦】陶器瓦50～100年・いぶし瓦30～50年

原料に粘土が使われている日本瓦には、釉薬を塗って焼いた陶器瓦と、釉薬を塗らずに焼きあげるいぶし瓦があり、それぞれ耐用年数が異なります。しかし、どちらも寿命が長いことが特徴です。ただし、メンテナンスの方法は塗装ではなく、交換や葺き替えに

なります。

住宅屋根のメンテナンスは屋根材以外にも必要！？

ここまで、目に見える屋根材に必要なメンテナンスのタイミングをご紹介してきました。しかし、屋根は基本的に、屋根材と防水シート、野地板という3つの層から成り立っています。住宅屋根のメンテナンスのさいには、屋根材以外のチェックも必要なのです。とくに、スレート屋根を使用している場合には、屋根を止めておく板金の状態も注意しましょう。

屋根の防水シートと野地板は大丈夫？

屋根の防水シートはルーフィングともよばれています。住宅への雨の侵入を最終的に防ぐ大切な役割があります。つまり、この防水シートが破れてしまうと、雨漏りなどの被害が出てしまいます。また、屋根の下地材である野地板は木材でできているため、決して湿気に強い素材ではありません。湿気によるカビの侵食がないかどうかも定期的に点検することをおすすめします。どちらも、耐用年数をむかえる20～30年ごとに交換すると安心です。

屋根の板金も大切な役割がある

板金とは、スレート屋根のような薄い屋根材をてっぺんに止めている薄い金属の板です。多くはガルバリウム鋼板が使用されています。勾配がある屋根同士の繋ぎ目にあたるため、雨の侵入を防ぐ役割をもっています。屋根のてっぺん以外にも、屋根同士が接する部分にはいろんな形の板金が使用されています。台風や豪雨のあとに吹き飛ばされることも少なくありませんから注意しましょう。

住宅屋根のメンテナンスにはどんな方法がある？

ここでは住宅屋根のメンテナンスの方法についてご紹介したいと思います。適切なメンテナンスを行うことで、機能性をアップさせたり、将来的な手間を省いたりすることができますよ。また、屋根をすべて葺き替えするよりも、コストを抑えることができるカバー工法もぜひご参考ください。

屋根塗装で防水機能や低汚染機能をアップできる

屋根塗装の塗膜の剥がれは、まず最初に見られる劣化症状といえます。屋根用の塗料には、雨水が浸みてこないように防水機能をもっていますが、少しずつ効果がなくなっていきます。近年では塗料の開発も進み、汚れにくく汚れが落ちやすい低汚染塗料や防カビ塗料もあります。これらの機能をアップさせるためには、屋根塗装のメンテナスが効果的です。

屋根を葺き替えるならメンテナンス性や耐震性を考慮する

普及率が高いスレート屋根は、耐用年数が短く、さらに7～8年ごとに塗装のメンテナンスが必要です。いっぽうで、日本瓦は耐久性が高いものの、重たいため耐震性の低さを心配される人も多いようです。どんな屋根材もメリット・デメリットがあります。屋根材の耐用年数をむかえるタイミングで、今後長く住み続けるためになにを優先するのかを念頭に、葺き替えを検討するとよいでしょう。

屋根カバー工法は低コストで施工できる

上記のように屋根材をすべて葺き替える場合、屋根内部の状態も合わせて点検ができるので、不具合の部分をしっかりメンテナンスすることができます。しかし、工事費用や廃材の処分料などの費用が安くないことや、工期が長くなってしまうことがデメリットといえます。費用を抑えて比較的早く工事を済ませたい場合には、屋根のカバー工法を検討しましょう。既存の屋根材を残したまま上から新しい屋根材でカバーする工法です。

まとめ

住宅屋根のメンテナンスをする前に、どの部分にどんな劣化症状が起こりやすいのか知っておきましょう。また、その症状にあった適切な方法でメンテナンスをおこなうことが大切です。

水戸市の宇都木塗装では、外壁や屋根の無料診断を行っています。外壁や屋根の雨漏り、ひび割れ、色褪せ、塗装の剥がれなどがないか点検する住宅診断は、マイホームに長期間住みたいと思うのであればとても大切なことです。なかなか素人では分からない住宅の不具合や欠損箇所を定期的に点検することをおすすめします。お電話やメールでも受け付けておりますので、いちどご相談ください。