マイホームの外壁の傷みがちょっと気になるなと感じている人は少なくないのではないでしょうか。どことなく外壁の塗装が劣化して色褪せてきたり表面が粉っぽくなっている場合には、そろそろ外壁のメンテナンスの頃合いかもしれません。しかし、メンテナンスのタイミングやどんな手入れが必要なのか、なかなか素人には判断がつきかねますよね。

今回は、外壁塗装の劣化症状にあわせたメンテナンスの方法をご紹介したいと思います。塗装だけでは補修できないケースもありますので、ぜひご判断のご参考にいただけましたら幸いです。

外壁塗装で劣化症状を補修できるの？

ここでは、外壁塗装が傷んでしまう原因とそのままにしておくと起こりうる被害をご紹介します。また、塗装をすることで補修できる劣化症状や、経年劣化に強い塗料もありますのでご参考くださいね。

外壁塗装が劣化する原因と住宅への被害

外壁塗装が劣化する原因は、雨風などの物理的な力や太陽光に含まれる紫外線、カビ・害虫といった生物、著しい気温や湿度の変化などさまざまです。小さな亀裂でも、そこから害虫が住宅に侵入してしまうこともありますし、防水性の低下により雨漏りなどの被害も考えられます。また、湿気によって発生したカビを放っておくと、外壁内部まで侵食し住宅の土台を揺らがすことになります。外壁塗装の役割は外観を美しく保つだけではなく、室内で快適に過ごすための機能を備えているのです。

外壁塗装で補修できる劣化症状

外壁の塗装をすることで問題なく室内で過ごすことができる劣化症状には以下のようなものがあります。しかし素人ではなかなか判断がつきにくい場合もありますので、外壁の診断や補修はプロに依頼することをおすすめします。

・チョーキング

外壁を触ったときに白い粉がつく場合は、「チョーキング」という劣化症状のひとつです。雨や紫外線によって、塗料の中の樹脂成分が分解されることによって生じます。放置するとどんどん症状が進み、住宅自体の防水性や耐久性が低くなります。

・外壁のカビやコケ

外壁の表面に茶色や緑色にうっすらとカビやコケが発生している状態はよく見られますが、放置しておくととても危険です。どちらも胞子を出すことで大量に増えるもので、家の内部に侵入するとアレルギー性皮膚炎を引き起こしたりなどの健康被害もあります。また、外壁に深く根を張ってしまうと外壁材をもろく崩れやすく腐食してしまうことになります。

・塗装面のヘアークラック

外壁の塗膜表面に髪の毛程度の線が入る劣化症状です。0.3mm以下のひび割れで、下地材や外壁材そのものに影響がない場合には、塗装をし直すことで補修できるといわれています。いっぽうで大きな亀裂や欠損部分が見られるのであれば、塗装のみでの補修が難しいでしょう。この判断も、やはりプロの目に依頼すると安心です。

・塗装面の変色や色褪せ、剥離

塗膜表面の変色や色褪せは、多くの場合経年劣化が原因です。また、使用している塗料の耐用年数を大幅に超えている場合には、剥離の劣化症状も出てくるでしょう。しかし、塗装後間もないのに塗膜が剥がれてしまったのなら、施工不良のケースも考えられます。

外壁塗装では直せない劣化症状もある

では次に、外壁塗装の劣化症状を塗装だけでは補修できないケースをご紹介したいと思います。外壁材そのものを張り替えるなど大掛かりなリフォームが必要な場合もありますが、住宅の健康を保つための大切なメンテナンスです。

外壁材の経年劣化

外壁の塗装に使用する塗料にも耐用年数がありますが、外壁材自体にも耐用年数があります。近年主流の窯業系サイディング材を使用している場合には、張り替えの時期が20年～30年と覚えておくとよいでしょう。ただし、外壁材を保護するために10年を目安に塗装のメンテナンスをした場合だといわれています。

シーリング部分の劣化

外壁にサイディング材を張るさいには、ひとつひとつパネルの間の隙間をシーリングで埋める工事を行います。いわゆる目地は、とても劣化しやすい部分で10年に一度の補修が必要です。ひび割れや剥離などの症状が見られる場合には、家屋の防水性にも関わるので定期的なメンテナンスを欠かさず行いましょう。

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まとめ

外壁の色褪せやうっすらとコケが発生している症状がある場合には、そろそろメンテナンスのタイミングかもしれません。今回は外壁塗装の劣化症状をご紹介しましたが、ご自宅にも見られる症状がひとつくらいあったのではないでしょうか。

外壁塗装はマイホームの外観をよくするだけではありません。住宅に長く安心して住まうために必要なことなのです。塗装のみで補修ができる症状であれば、リフォームにかかる費用を抑えることもできるはずです。外壁塗装の劣化症状が見られる場合には、いちど住宅の診断を依頼してはいかがでしょうか。